HOMMY'S BOTANICAL NOTE

ボタニカルライフ・ボタニカルデザインについてぽつぽつ綴ります。

やっと夢に出てきたので書いてみる。

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大事な家族が、虹の橋を渡った。

8月22日、コペンハーゲン旅行初日の夜に、両親から鬼LINE電話が入っていた。

普段そんなに熱心に連絡してくる両親ではないので、何が起きたのか不安になり、満室の6人相部屋に泊まっていたため、メッセージでどうしたのか聞いたところ、13年間共に過ごしてきた家族が天国にいったと報告を受けた。

 

突然のことすぎて、覚悟も何もなく知らされて、久しぶりに頭が真っ白になる感覚。

 

朝方、急に高熱と痙攣をおこし、急いで病院に連れて行って頑張ったけどだめだったと父からメッセージがきた。

 

コペンハーゲン旅行中やロンドンに帰ってから、ご飯を食べているとき、バスに乗っているとき、部屋にいるとき、ふとした瞬間に脳みそのどこからか、"日本に帰っても、もうアッシュを撫でることはできないんだ"って浮かんできて所構わずボロボロ泣いた。

 

夜中に不安定になり、日本の誰かに自分が苦しいのを知らせたい、聞いてもらいたい、でも誰に急に"実家の犬が死んだ"って送ったらいいのかわかんない、ただこの悲しい気持ちをぶちまけたい衝動にかられてプライベートのinstagramに投稿したけど,10分後にこんなこと書いてどうすると思って消した。

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自分の気持ちを吐露したところで...な文章だけど、後で見てきっと前に進めるはずだと思って消す前にキャプチャしてるのはさすが自分。

 

きっと日本にいたらもっと違う形で家族や近しい人たちにこの悲しみを共有して自分で自分を癒す方法を選択できていたはず。
 
でも今ロンドンに一人で来ている身としては、なんだかそれが難しく感じる。
 

キャンドルを焚いて祈りなさい。

こちらの知人の前で泣いたのは1回だけ、キッチンでただ会った大家さんに「How's your day?」と聞かれて、なんだかこらえきれず泣いてしまった。
 
犬だけど、自分が15歳の時からの大事な家族で小さな弟だと思ってた、もう会えないのがつらくて悲しくてどうしようもないと心中をつたない英語で言いながら大泣きしたら、大家さんが「命は巡るもの、もうアッシュは病気で苦しんだり闘ったりしないでもう安らかになれたのだから、教会やお寺に行ってキャンドルを手向けて、彼のためにお祈りしてあげなさい」と諭された。
 
部屋でキャンドルを焚いても、心晴れない日々が続いた。
 

夢に出てきたからもう大丈夫。

会いたいなとずっと思っていた大事なものが、自分の何もできないところで永久に会えないままこの世を去っていったことがあまりに悲劇で衝撃的だった。でもなぜか悲劇的な自分に反して、脳みそがちょっとだけ冷静になる時間があって、こうやってみんな去っていくのだから独りになっても大丈夫な人間にならないとやっていけないなと思う自分が出てきた。
 
実は渡英してから、あまり人生を真剣に生きてない気持ちがあって、恋人や家族をつくりたいとずっと言っていた自分は、誰かに依存したいなって思う自分だったと薄々気づいていて、渡英して半年、そんな依存心が強い自分は多く顔を覗かせていた。
 
今は独りで何かすることに寂しさを覚えることもなく、どうやったら楽しくなるのかを考える思考回路が復活しつつある。
 
そんな折、やっと夢にアッシュが出てきた。
どこかの部屋にぽってりと座ってこちらを見ていて、ごはんがほしいとジト目でこちらを見ていた。「ごはんあげるね、待たせてごめんね〜」って頭とほっぺをふにふに撫でて抱きしめることができた。ずっとしてあげたかったことだ。
 
ごはんをあげると、部屋のドアの前にいて、ドアを開けてもらうのを待っていた。
「お散歩にいかないとね」って言ったところで目が覚めた。
 
亡くなってから3週間。
今やっと夢に出てきてくれたことは、きっと意味があるんだと思う。